住み替えはどっちが先?先に買うメリット・デメリットと失敗しない進め方

買い先行とは?メリット・デメリットをわかりやすく解説

住み替えを考え始めると、多くの方が最初に悩むのが「今の家を先に売るべきか、それとも新しい家を先に買うべきか」という順番です。

特に、「希望条件に合う物件を逃したくない」「子どもの入学までに引越したい」といった事情がある場合は、新居を先に購入する「買い先行」が選択肢になります。一方で、自宅が売れる前に新居を購入することになるため、住宅ローンや資金計画には慎重な準備が欠かせません。

この記事では、「買い先行」とはどのような住み替え方法なのかをはじめ、売り先行との違い、メリット・デメリット、失敗しないためのポイントまで分かりやすく解説します。ご自身に合った住み替え方法を判断する参考にしてください。

買い先行の住み替えとは?

住み替えには、「売り先行」と「買い先行」の2種類があります。
買い先行とは、「新居を先に購入し、その後に現在の自宅を売却する住み替え方法」のことを指します。

・売り先行:自宅を売却してから新居を購入
・買い先行:新居を購入してから自宅を売却

違いは、「買う」と「売る」の順番です。

買い先行は、「住み替え先の希望条件を優先したい方」に向いています。
特に人気エリアでは、条件の良い中古マンションや戸建て住宅が売り出しから短期間で成約してしまう傾向にあります。そのため、「売却完了を待っていたら欲しい物件を逃してしまう」というケースも少なくありません。

また、以下のように引越しの希望時期が決まっている方にも適しています。

・転勤時期が決まっている
・子どもの入学に合わせたい
など。

一方で、買い先行は「現在の家が売れていない状態」で新居を購入するため、住宅ローンの残債がある場合は、資金計画や販売戦略が重要になります。特に現在の自宅と新居の住宅ローンの二重払い期間が発生する可能性もあるため、「いくらで売れるか」だけではなく、万が一売却が計画通りに進まなかったときに取るべき現実的な選択肢まで見越しておくことが必要です。

イメージ1:買い先行の住み替えとは?

買い先行のメリット4つ

買い先行最大のメリットは、「理想の条件の住まいを優先できること」です。
売り先行では、売却後に次の住まいを探すため、購入のためのスケジュールが短くなりやすい傾向があります。一方で買い先行は、納得できるまで物件を比較・検討できます。

具体的なメリットは以下の4つ。

①条件の良い物件を逃しにくい
②仮住まいが不要になる可能性が高い
③引越しのスケジュールを調整しやすい
④売却を急がず進めやすい(住宅ローンの残債額による)

特に大きなメリットが、「②仮住まいが不要になる可能性が高い」点です。
売り先行では、自宅売却後に新居が決まっていない場合、一時的に賃貸の住宅へ住み替えるケースがあります。
この場合、仮住まいのための敷金・礼金・仲介手数料・荷物保管費用(トランクルーム代)などが追加費用として発生します。
家族で住み替える場合は、想像以上に負担が大きくなることも。
一方で買い先行なら、新居へ直接引越しできる可能性が高くなります。引越し回数を減らせるため、費用面だけでなく、荷造りや住所変更などの手間も抑えやすくなります。
小さなお子さまがいるご家庭や、仕事が忙しく引越し回数を減らしたい場合は、買い先行のメリットが大きいと言えるでしょう。

イメージ1:買い先行のメリット4つ

買い先行のデメリット4つ

買い先行にはメリットがありますが、資金面のリスクもあります。
特に注意したいデメリットは以下の4つです。

①ダブルローンの可能性
②売却価格を下げるリスク
③資金計画が複雑になる
④精神的負担が大きい

最も注意すべきなのが、ダブルローンです。
ダブルローンとは、現在の住宅ローンと新居の住宅ローンを同時に返済する状態です。
例えば、
現在の住宅ローン:月12万円
新居の住宅ローン:月15万円
この場合、一時的に毎月の返済額が27万円に跳ね上がります。

さらに、自宅の売却が長引くと、当初想定していた価格で売却できないケースもあります。値下げが必要になったり、ダブルローン期間が長引き、手元資金が減ってしまうといったた状況につながる可能性もあるのです。

不動産会社の査定価格は、「その価格で必ず売れる金額」ではありません。そのため、買い先行では「いくらで売り出すか」だけではなく、「最終的にいくらまで価格調整するか」を不動産会社と一緒に事前に決めておくことが重要です。

当社では、買い先行を進める際には、以下を先に整理することを推奨しています。

・最低限の売却価格
・売却の期限
・毎月の返済可能額
・自己資金額
・ダブルローン可能期間
・買取の有無と買取金額の確認

当然ながら、ローンの総額によってはダブルローン自体を金融機関が認めてくれず、審査に通らないケースもありあます。買い先行は、事前準備によって結果が大きく変わる住み替え方法。購入だけではなく、「どう売却するか」まで同時に考えることが重要です。

イメージ1:買い先行のデメリット4つ

売り先行と買い先行はどちらが多い?

実務上では、住み替えを希望する方は「売り先行」を選ぶ方が多い傾向があります。
その主な理由は、「資金計画を立てやすいから」です。

売り先行では、先に自宅を売却するため、以下を確定した状態で住まい探しを進められます。
・手元資金
・売却益
・購入予算
・住宅ローン完済額
また、ダブルローンが発生しない点も大きなメリットです。

金融機関としても、支払いが滞る可能性のある無理なローンは審査を通すことができないため、ダブルローン自体が認められないケースもあります。

一方で、買い先行は少数派ですが、自己資金や現在の借入額などの資金面にある程度余裕があり、「物件重視」の方には合理的な方法です。
特に以下のような方は、買い先行を選ぶケースがあります。

・人気エリアで探している
・お子さまの学区を優先したい
・新居の希望条件を妥協したくない
・引越し期限が決まっている
・住宅ローンの残債がほとんど残っていない

つまり、「どちらが正しいか」ではなく、「何を優先するか」が重要。
・価格重視なら売り先行
・物件重視なら買い先行
このように整理すると、自分に合った住み替え方法を判断しやすくなります。

買い先行の場合の進め方は?

買い先行を成功させるには、「購入前にいかに準備を整えておくか」がカギとなります。

特に重要なポイントは以下の4つ。

①自宅の売却相場価格を把握する
②金融機関へ事前相談する
③売却活動を早めに始める
④買取保証を付けるかどうかを検討する

まず重要なのが、「現実的に売れる価格」を把握することです。
査定価格が4,000万円でも、必ず4,000万円で売れるとは限りません。不動産市場では、競合物件や金利動向によって成約価格が変動します。
そのため、「最低いくらで売却するか」を事前に決めておく必要があるのです。

また、金融機関への事前相談も重要です。

確認するポイントは以下の点です。

・ダブルローンが可能か
・住み替えローンが利用できるか
・借入可能額がいくらか
・完済条件

さらに、売却活動は新居購入を決めたら、なるべくすぐに始めることが望ましいでしょう。売却開始が遅れるほど、ダブルローン期間が長くなり手元資金が減ってしまうため、当社では、「購入契約と同時に売却準備を進める方法」を推奨しています。

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公開日:2026/06/01

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