人生に向き合う仕事

私たちは本当に多くの人生に立ち会います。
きれい事と思われがちですが、
真の体験談として語ることができます。
当社営業マンの営業実例をご覧ください。


「この物件の良さを端的に説明してくれ」。

中原に対して少々強面のご主人様がぶっきらぼうに切り出した。

うどん屋を経営されているK様ご夫妻は、お父様との同居を機にマンションから一戸建てへの買替えを検討されていた。 お父様用に「リビングと隣り合わせになっている和室が1階にあること」がご希望の条件だった。 要点をまとめ、手際良く物件概要を説明した後、早速モデルハウスをご案内することになった。中原の適切な対応を気に入られたK様は、 モデルハウスに着く頃にはすっかり打ち解け、 「ここならお店にも近くて、長い時間営業できますね!」「過労死させる気か!」と、笑いながらやり取りできる関係になっていた。



「ああ、この家に住みたいなぁ」。

しみじみと語るK様。陽当たりもよく条件に叶ったその物件は、年老いたお父様にも心地よく安心して暮らしていただけそうだ。 「ここでの暮らしを必ず実現させる」中原は固く決意した。

しかしながら、買替えにはリスクが生じる。現自宅の住宅ローンを完済しないまま新しいローンを組むことは難しい。 かと言って現自宅が売れるのを待っている間に、買いたい物件が売れてしまう可能性もあるため悠長に構えてはいられない。中原のやるべきことは一つだった。 買替えを実現するための方法を考え、動き尽くすこと。「家がほしい」というお客様の気持ちに応えるのが営業マンとしての責任であり、それができなければ存在価値はない。
必ず現自宅の売却をまとめることをK様に約束し、ローンを組む銀行の支店長への交渉を繰り返した。 そして、翌日の夜までにはローンの内諾を得るに至った。「ご購入いただけるよう私は最善を尽くします。そのためにはK様のご協力も必要です。 私について来てくれますか?」中原は意を決して言った。「中原くんに全て任せるよ」とK様。出逢って2日目にして、K様は中原に全幅の信頼を置いてくださっていた。



その翌日には買替え先の契約を結び、現自宅の売却活動も開始した。 しばらくは問合せもない厳しい状況が続いたが、やがて、ほぼ同時に3組のお客様から購入申込みが入った。 現自宅の売却に万全を期すため、K様は当社を含め3社に売却を委託されていた。 厳密には、中原を介して申込みが入ったお客様は時間差で3番手だった。 しかも売主であるK様に対し失礼な態度をとるお客様だった。 どのお客様に売却するかの判断はK様に委ねられ、K様は諸条件を鑑みた上で中原を介したお客様を選んでくださった。 「これで買替えもうまくいきそうだ」。中原はホッと胸を撫で下ろした。

ところが売却の契約から半月後、予期せぬ事態となった。例の失礼な買主から突然の解約意向が入ったのだ。まったく勝手な話だった。 「そんなバカな…。せっかく自分を選んでもらったのに何てザマや」。中原は自分を責めながらK様のもとを訪れた。 「どうしてくれんの?!こっちは全て段取りしていってるのに。違約金とか取れるやろ?非常識な態度も我慢して売ったのに!何とかしてくれんと納得できひんわ!」 珍しく奥様が取り乱していた。目には涙が溢れている。奥様の怒りは当然だ。中原は黙って頷くことしかできなかった。



しばらくして、ご主人が言葉を発した。 

「もう、気ぃ済んだか?中原くんを責めるのは筋違いや。そのときはそれが一番良いと思って、俺らが決めて判子押したんやし。 でも俺、中原くんのこと好きやからなぁ。お前もそうやろ?そしたらもう、やいのやいの言うのは止めよう」。

その後、別のお客様で話はまとまり、買替えは無事成立した。

新居への引越しが終わった後、中原は上司とともにK様の店に招待された。 「今後のウィルさんの発展を願って!」という乾杯の音頭に、中原が「あんなことがあったのに…」と思う間もなく、ご主人の豪快な笑い声が店内に響き渡った。 もっと力をつけなければ・・・。中原はご夫妻の笑顔を見ながら、今後出会うお客様のために誓った。  

※「あたりあたり」と「営業マンの責任と存在価値」のPDFデータをダウンロードできます。 もぅ、気ぃ済んだか?